2014年2月21日金曜日

スウェディッシュ・ウイスキー「マクミラ」、リストラを断行――4億円の赤字で(ザローカル)

 スウェーデンのウイスキー・ブランド「マクミラ」(写真)が、不調だ。

 2013年度の決算で2500万クローナ(約4億円)の赤字を計上。前年度は500万クローナ(約8000万円)の赤字で、損失が5倍に膨らんでいる。この厳しい経営環境により15人のスタッフが人員整理の対象となった。今回のリストラは2000万クローナ(約3億2000万円)分の費用削減効果があるという。

 マクミラは現在、英、独、仏、米、カナダへ輸出している。同社のマグナス・ダンダネル(Magnus Dandanell)CEOは「スウェーデン産のウイスキーという『パラドックス(矛盾)』がブランドの要であった」とコメントしているが、そうした目新しさが薄れていると考えられる。今後は、スウェーデン国内とドイツ北部での販売に注力していくという。

 近年、雨後の筍のようにマイクロディスティラリー(小規模蒸留所)が創業し、イングランドや米国などでシングルモルトを生産する動きも見られる。マクミラの経営不振は、こうした流行的な動きに警鐘を鳴らしているのかもしれない。

Swedish whisky distillers shed staff amid loss(ザローカル)


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2014年2月20日木曜日

米国でバーボン「J.R.ユーイング」リリース――人気ドラマの主人公を商品名に、年内にも輸出へ(バラエティ)

 米人気ドラマ『ダラス』をモチーフにしたバーボン・ウイスキーがリリースされる。主人公である「J.R.ユーイング」を商品名とし、同ドラマの新シーズンがスタートする今年3月に米南部・中西部の14州で発売。年内にも世界展開する予定だ。

 『ダラス』は1978年にCBSで放送開始。テキサスの石油王一家と彼らが起こす利権争いを描くドラマで、最高視聴率=53.3%、最高年間平均視聴率=34.5%という人気を誇った。ジョン・ロス(J.R.)・ユーイング役だったラリー・ハグマンは2012年に死去したが、現在でもワーナー・ブラザーズ・グループの制作会社・放送局によって続編がつくられている。

 今回、リリースされるバーボンはケンタッキーで蒸留されたもの(蒸溜所名は明かされていない)を4年熟成し、アルコール=80プルーフ(40%)。ボトルのバックスクリーンに『ダラス』の舞台であるサウスフォーク牧場がプリントされている(元記事に画像あり)。

‘Dallas’ Toasts Larry Hagman with J.R. Ewing’s Own Bourbon(バラエティ)


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2014年2月19日水曜日

フィリピンのラム「ドンパパ」、英国での販売開始(ドリンクスビジネス)



 昨年1月に本サイトで紹介したフィリピンのラム「ドンパパ」(写真)が英国での販売を開始した。カサーシャ「イピオカ」の代理店でもあるマーブルヘッド(英)が流通を手掛ける。

 ドンパパはフィリピン初のプレミアム・ラム・ブランドとして、2012年に同国バコロドでリリース。以後、国内で販売を拡大し、現在はフランス、ベルギー、イタリアにも輸出しているという。製造元のブリーディングハートラムはレミーコアントロー(仏)の経営幹部だったスティーブン・キャロル氏が創業したメーカーだ。

 キャロル氏は、次にようにコメントする。
「英国はダイナミックかつ成長力のあるラム市場だ。マーブルヘッドとのパートナーシップによりドンパパがここで展開されるのは、正しいことだと我々は考えている」

 英国でのメーカー希望小売価格は29.95ポンド(約5100円)。

DON PAPA RUM LAUNCHED IN UK(ドリンクスビジネス)


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