2012年5月31日木曜日

アイダホ州、モルモン教徒への配慮からウオトカ1商品を販売禁止に——製造元は抗議キャンペーンを実施(メイル)

米アイダホ州政府は、オグデンズオウンディスティラリー(オグデン、ユタ州)が生産するウオトカ(ウォッカ)「ファイブワイブス」の州内での販売を禁止する決定を下した。
商品名は「5人の妻」という意味であり、かつて一夫多妻を認めていたモルモン教に対し挑発的であるとみなされたため。
アイダホ州は人口の4分の1をモルモン教徒が占める。

Five wives vodka banned in Idaho because it is offensive to Mormons... but Polygamy Porter is still allowed(メイル)
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2151940/Five-wives-vodka-banned-Idaho-offensive-Mormons--Polygamy-Porter-allowed.html#ixzz1wRgVpsg9

Five Wives Vodka
オグデンの立地するユタ州はモルモン教主流派である末日聖徒イエスキリスト教会が本部を置き、人口の過半数はモルモン教徒。
それにも関わらず、同商品の販売は許可された。
この点から、オグデンのスティーブ・コンリン マーケティング・チーフは次のようにコメントしている。
「何も言えなくなるほど、驚いている。ユタでは半年で1,000ケースを売った。普通の人たちならば、ボトル(写真左上)を挑発的とは見ないだろう。卑猥でもない」

なおオグデンは、今回の決定に対する抗議、そして禁止を宣伝に利用することを目的として、「Free the five wives(5人の妻を自由に)」というキャンペーンを開始した。
同商品のラベルと同じイラストの前に牢を重ねたデザインのTシャツ(写真右)を、オグデンのオンラインストアで販売。
そして、これを着て撮った写真を同社のフェイスブックページにアップロードし抗議の意志を示そう、というものだ。


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2012年5月30日水曜日

ウイスキーを売って人命救助——オーバンが水難救助団体に樽を寄贈(フォーアーガイル)

水難救助を行なう英国のボランティア団体R.N.L.I.のオーバン基地が20日、開設40周年を迎えた。
これを祝してスコッチ・シングルモルト「オーバン」は、同団体に18年熟成のシングルモルトをホッグスヘッド樽のまま贈呈した。

今回贈呈された樽は、オーバンの創立200周年を迎えたこととと18年後の同団体創立40周年を見越して、1994年に樽詰めされたもの(オーバンは1794年創立)。
今後、ボトリング、そして特注の箱に収められた上で、販売される。
収益は同団体の活動資金に充てられるという。

Oban Distillery fund raising gift to Oban lifeboat matures – 18 years on(フォーアーガイル)


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2012年5月29日火曜日

ディアジオがカシャーサ・ブランドを買収(ビバレッジデイリー・ドットコム)

酒類コングロマリットのディアジオ(英)は28日、ブラジルのカシャーサ・ブランド「イピオカ」(写真)を買収すると発表した。
買収額は900万レアル(約3億6千万円)で今後、1ヶ月以内に現金にて株式を取得する見込み。

Diageo believes Brazilian buy will make it 'relevant' spirits player in country(ビバレッジデイリー・ドットコム)http://www.beveragedaily.com/Financial/Diageo-believes-Brazilian-buy-will-make-it-relevant-spirits-player-in-country

カシャーサはサトウキビを原料につくられるブラジルのスピリッツで、同国内の全てのスピリッツ出荷量80%を占める。
しかし、飲料品全体では6%の出荷量に留まっており、酒類の中ではビールがポピュラーなものとなっている。
それにも関わらずディアジオがイピオカの買収に踏み切ったのは、カシャーサというカテゴリーに未だ開拓の余地が残されていると判断したからだ。
「カシャーサは広告やプロモーションについて『アンダーインベステッド(投資不足)』なカテゴリーだ。イピオカのブランド構築をはじめとして、これらを実行していく」と中南米ディアジオのランディ・ミラン社長は説明する。

また、同国は近年の経済成長から中産階級の人口が増えており、それに伴い高級カテゴリーを中心としたスピリッツの需要増が見込まれる。
カシャーサでメジャーなブランドといえば「51」や「ピトゥ」が挙げられるが、その中でイピオカは8%のシェアに過ぎない(出荷数量ベース)。
しかし、売上高で見れば1億7,700万レアル(約70億円、2011年)を誇り、プレミアムカテゴリーではナンバー2の実績となる。

そして極めつけの理由となるのが、イピオカの持つ流通網だ。
イピオカは同国内に小売25万6千店とのネットワークを築いており、対して現在のディアジオは16万店に過ぎない。
また、イピオカの流通網は拠点であるセアラー州などブラジル北東部に中心だが、ディアジオがウオトカ(ウォッカ)「スミノフ」やウイスキー「ジョニーウォーカー」を販売しているのは、リオデジャネイロやサンパウロといった南東部が中心。
今回の買収でディアジオは、同国内に広範な流通網を得ることになる。

この点、中国・白酒ブランドである「水井坊(スイジンファン)」を買収したときと同じ状況と言える。
水井坊はシェア4位ではあるが、中国国内に相応の流通網を持つ。
一方、ディアジオは中国市場でペルノリカールの後塵を拝しており、挽回するには速やかな流通網の構築が求められた。
このような背景が、ディアジオを水井坊買収に踏み切らせたとされている。

今回の買収劇にペルノリカール、ビームら、ライバルがブラジル市場でどのような出方をするか、注目が集まる。


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2012年5月28日月曜日

「爆発の原因はたばこ」——違法ウオトカ工場爆発事故でリトアニア人従業員がコメント(ランカシャーイブニングポスト)

これまで本サイトで伝えてきた、英国の違法ウオトカ(ウォッカ)事件。
最初にこれを取り上げた記事では、昨年7月、リンカンシャー州ボストンにて違法ウオトカを製造していた工場で爆発事故があり、死者が発生したことについて触れた。
その事故の生き残りの作業員が、ランカシャーイブニングポストの取材に応えている。

生き残ったのはリトアニア出身のRytas Gecas氏(25、発音不明のためアルファベット表記する)。
事故は昨年7月13日に発生し、作業員が吸っていたたばこの火の粉が霧となった有毒ガスに引火、爆発したとされる。
この事故で5人のリトアニア人が死亡、警察の捜査により工場は違法ウオトカの製造を行なっていたことが発覚した。
Gecas氏も従業員が作業中にたばこを吸っていたことを、取材において認めている。
まがいものウオトカに注意!失明する危険性も(BBC他)

2012年5月27日日曜日

バカルディ、低カロリーのプレミックスカクテルをリリース——スキニーガールに対抗か(WSJオリジナル記事)

バカルディの米国法人、バカルディUSAはプレミックスカクテル(用語解説参照)「バカルディ・クラシック・ライト」をリリースした。
低カロリーと天然由来の原料を売りにした商品で、今回リリースされたのは「ピニャコラーダ」と「モヒート」の2種類。
ボトルも750ミリリットルと1.75リットルの2種類が用意され、米国内の22州で販売される。

近年、米国のテレビ番組「リアルハウス・ワイブス・オブ・ニューヨークシティ」から生まれた「スキニーガール」が人気を博し、米酒造大手のビームがこのブランドを買い入れるなど、プレミックスカクテルが市場で影響力を保っている。
スキニーガールは女性をターゲットにし健康志向を掲げたことが人気の理由であり、バカルディもこれに追随、対抗するために今回の商品を開発したものと思われる。

バカルディUSAのトビー・ウィットモイヤー副社長兼ラム担当ブランド・マネージング・ディレクターは「バカルディを用いたカクテルの中でも最も人気が高いのはピニャコラーダとモヒートの2つだ。新たな消費者の方々は低カロリーのバカルディ・クラシック・ライトで楽しんでいただけると思う」とコメントした。

また、同商品のキャンペーンにはビジー・フィリップスさんを起用。
フィリップスさんはドラマ「ER」や映画「そんな彼なら捨てちゃえば? 」などに出演した女優。

プレスリリース


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2012年5月26日土曜日

ストックホルムに「スピリットミュージアム」——最初の展覧会はアブソリュートの広告を題材に(GADLING)

ウォーホルが描いたアブソリュー
トのポスター広告
スウェーデンの首都ストックホルムに24日、「スピリットミュージアム」がオープンした。
前身の「ワインとスピリッツの歴史博物館」から場所を移したもので、新たなミュージアムにはテイスティングルームやレストラン、バーも置く。
そして現在、「Face it!」と題し、ウオトカ(ウォッカ)「アブソリュート」の広告をフィーチャーした展覧会が開かれている。

Iconic Absolut Vodka Ads On Exhibit at New Spiritmuseum in Sweden(GADLING)

アブソリュートは広告代理店TBWAとともに、20世紀後半より同商品のボトルをキャンバスとしたキャンペーンを展開。
1986年にはポップアーティスト、アンディ・ウォーホルの作品が反響を呼び、他、キース・ヘリング、ダミアン・ハーストらがアブソリュートを題材にした作品を残してきた。
今回もこれらの作品が展示される。
展覧会「Face it!」は来年1月まで開催予定。


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2012年5月24日木曜日

【お知らせ】本日、更新停止します

本日は更新を停止します。
もしかしたら、明日もお休みするかもしれません。
宜しくお願いします。

2012年5月23日水曜日

オランダのコニャック収集家、5,000本のコレクションを売却へ(BBC他)

オランダのコニャック・コレクター、ベイ・ファンデル・ブントさんが自身の持つコレクションを売りに出す。
古い時代のものも多く、中にはフランス革命、そしてナポレオンの時代につくられたものもあるという。

One of world's largest private cognac collections on sale(BBC)
仏革命時代のコニャックなど、総額6億円コレクション「一括で買って」(AFP)

ブントさんは40年前にコニャックの購入を開始。
父、そして祖父もコレクターであったことから彼らから受け継いだボトルもあり、また自身は全く酒を飲まない。
そのため、コレクションはコニャック以外のスピリッツやリキュール(それらもオールドボトルだという)を含め、5,000本を下らない。

ブントさんは今年で63歳になる。
コレクションは決して投資を目的にしたものではないといい、BBCの取材には「心が痛んだため」、AFPには「子どもを持たなかったため引き継ぐ人がおらず、妻の定年を機に売ろうと前から決めていた」と売却の理由を語っている。

BBCの元記事も是非、ご覧頂きたい。
動画も掲載されており、ブントさん自身が「マリー・アントワネットが斬首刑に処せられた年のコニャック」と説明しながらコレクションを紹介している。

2012年5月22日火曜日

ラム「セイラージェリー」と英音楽雑誌が音楽イベントを開催——ダイヤモンドジュビリーに対抗(ブランドe.biz)

Sailor Jerry Spiced Rum米国のラム・ブランド「セイラージェリー」(写真)と英国の音楽雑誌「クラッシュ」が6月3日、音楽イベント「アンチ・ジュビリー・パンクパーティー」を開催する。

A rum anti-Jubilee(ブランドe.biz)

6月2日〜5日まで、英国内ではエリザベス二世英女王の即位60周年「ダイヤモンドジュビリー」を祝うイベントがロンドンを中心に開催される。
アンチ・ジュビリー・パンクパーティーはそれに反抗(?)するもので、こちらもロンドンで行なわれる。
参加するアーティストは現在のところ発表されていない模様だが、パンクバンドが中心になるものと思われる。

セイラージェリーはタトゥー・アーティスト、故ノーマン”セイラージェリー”コリンズ氏が好んだといわれるレシピを基につくらるラム。
アウトローな空気が漂うが、英酒造大手ウィリアム・グラント&サンズの傘下にある。

2012年5月21日月曜日

ディジアジオのクエルボ買収交渉が佳境に——「近日中に合意の見込み」と関係筋(ロイター)

ディアジオ(英)によるテキーラブランド「ホセ・クエルボ」(メキシコ、クエルボ)の買収交渉について、関係筋が「(元記事がリリースされた5月15日頃より)今後、6週間以内に合意する見込みがある」と語っている。

Diageo hopes to seal tequila deal soon(ロイター)

昨年行なわれた交渉の際、「ディアジオが我々を欲しがるのは分かる。しかし、家族の結束は固い。売る必要はない(ファン・ベックマン・ヴィダル会長)」という発言があったといい、クエルボのオーナーであるベックマン家は売却を拒否する意向を貫いている。
だが来年6月には、両社が結んでいる代理店契約が満了となる。
クエルボのメキシコ国外での販売をディアジオが行なっているもので、交渉が決裂した場合、ディアジオは代理店契約も更新しない意向だ。
業界2位のペルノリカールが後釜に据わることも考えられるが、市場では「代理店の変更はリスクが高い」と否定的な見方をしている。

一方、クエルボの買収が妥結したとしても、ディアジオにとって明るい将来が確約されるわけではない。
2011年下半期の実績では、ディアジオ全体では5%の売上増を遂げたにもかかわらず、クエルボのそれは11%落ち込んでいる。

それでもディアジオがクエルボ買収を進めるのは、テキーラ市場でのクエルボの圧倒的な強さと、新興国市場での他社との争いがあるからだ。
2000億円産業といわれる世界のテキーラ市場の中で、クエルボは19%のシェアを持ち、これは2番手のブランド「サウザ」の2倍。
また中国市場のシェアでディアジオはペルノリカールの後塵を拝しており、現在、現地酒造メーカーを買収するなど、シェア50%超に向け動きを加速させている。

アナリストはクエルボの価値を30億〜35億USドル(約2,400億〜2,800億円)と見積もっている。
なお、交渉の代理人としてディアジオにはゴールドマン・サックス、ベックマン家にはバークレイズが就いている。


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2012年5月20日日曜日

建州知事が台湾、日本を訪問(KYフォワード)

Governor Steve Beshearスティーブ・ベッシャー ケンタッキー州知事(写真、建州知事)が13日から1週間、日本、台湾を訪問した。
建州と経済的関係の強い両国を表敬訪問し、また台湾においては主要産業のひとつであるバーボン・ウイスキーをPRすることも目的。

Beshear visiting Taiwan, Japan to promote bourbon industry, strengthen economic ties(KYフォワード)

近年、台湾ではスコッチ・ウイスキーを中心としたウイスキー熱が高いことからバーボン・ウイスキーの販売促進を狙い、訪台にはケンタッキー蒸溜業協会会長も同行する。
また、台湾と建州は1982年に経済、福祉など包括的な姉妹国家提携を結び、今年は提携開始から30年の節目となる。
3月に起きた建州での竜巻被害(死者24名、被害家屋100棟超)の際は、台湾から3万米ドル(約240万円)の義援金が送られた。
ベッシャー知事は馬英九・台湾総統と会談し、共同宣言を発表する意向(元記事は訪問前のもの)。

そして台湾訪問後に来日し、日本企業に対し建州への投資をPRする。
日本から建州への1人あたり投資額は米国の州で2番目に高く、最近では日立製作所が1億5450万米ドル(約122億円)を投資し現地での雇用創出を行なっている。

ベッシャー知事は両国訪問を前に「台湾では、大きな力を持つバーボン・ウイスキー産業への投資を、そして両国との関係をより強化することを楽しみにしている」とコメントした。

2012年5月18日金曜日

ハバナクラブ、米国ではバカルディに商標権——最高裁判決(ウォールストリートジャーナル)

日本ではペルノリカール・
ジャパンが輸入・販売する
ハバナ・クラブ
ラム「ハバナクラブ」の米国内での商標を巡って、ペルノリカール(仏)がバカルディ(英領バミューダ諸島)を相手に起こしていた法廷闘争で、米最高裁は14日、ペルノリカールの訴えを退ける判決を下した。
ハバナクラブは世界的にはペルノリカールが保有するブランドとして知られる。
しかし米国内においては、バカルディが米プエルトリコ自治区内の蒸溜所で生産されたラムをハバナクラブとして販売、商標を保有しており、ペルノリカールはこれを不服として裁判を起こしていた。
ペルノリカールは今後、米国内のみ「ハバニスタ」の商品名でラムを販売していくという。

Distiller Drops Fight in Rum War(ウォールストリートジャーナル)
ペルノ・リカール、ラム酒「ハバナ・クラブ」の商標訴訟で敗訴(KSM)

米国はキューバ革命以来、同国へ経済制裁を課しているが、オバマ政権発足以降、キューバへの観光規制が緩和され、将来的には経済制裁の緩和も予想される。
しかし最高裁は、キューバ製品を規制する米国内法を基に、ペルノリカールに敗訴を言い渡した。
またウォールストリートジャーナルは、バカルディがワシントンでロビー活動を行なったことにより、「バカルディ法案」(「ハバナクラブ」の商標をバカルディに与えること)が通過したついても言及している。

ペルノリカール側の「ハバナクラブ」は1993年には世界的に見ても10万ケースに満たない出荷だったが、昨年は380万ケースを出荷、ペルノリカールの屋台骨を支えている。

ペルノリカールのピエール・プリングエCEOは「我々が米国市場でハバナクラブを販売することを望まない誰かがいた。ただ我々はジェントルマンであり、後の準備もできている」とコメントした。
また、バカルディ側からのコメント等は発表されていない。


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2012年5月17日木曜日

「クラウンローヤルXR」、6月初旬にリリース(WSJオリジナル記事)

ディアジオグループの一社である北米ディアジオは6月初旬、カナディアン・ウイスキー「クラウンローヤルXR」(写真)をリリースする。
XRとは「エクストラ・レア」の意。

一見、ベーシックな「クラウンローヤル・デラックス」と似たように見えるボトルだがXRのためにつくられた特製品で、お馴染みの青いビロードのバッグに収められる。
750ミリリットルボトルで、アルコール40%。
価格は129.99ドル(USドルかカナダドルかは不明だが、いずれにせよ約1万円)。

生産するラサール蒸溜所のアンドリュー・マッケイ マスター・ブレンダーはXRについて、次のように語った。
「ラサールはウイスキーの世界でも歴史的な場所であると同時に、私個人にとってもウイスキーのブレンドを覚えた特別な場所。その特別なラサールのウイスキーをXRに取り込むことによって、多くのドリンカーに楽しんでいただけることを誇りに思う」

プレスリリースを読む限りでは北米地域での販売となるようで、日本やヨーロッパなどでの取り扱いがなされるかは不明。

2012年5月16日水曜日

ジン「ポートベローロード171」が限定リリース(ドラム)

Portobello Road No.171 Portobello Gin英国でバー形態の飲食店を展開するリーレックスが、ジン「ポートベローロード171」(写真)をリリースした。

Leelex launches limited edition version of its Portobello Road 171 gin with Analogue(ドラム)

エリザベス2世英女王の即位60周年「ダイヤモンドジュビリー」を記念したもので、同国のオンラインストア、ハーベイニコルズにて500本限定で販売される。
「ポートベローロード・ストリート・パーティ・パンチ」というレシピを基につくられ、リーラックスが運営する店舗のロゴやメニューブックなどを手掛けてきた事務所、アナログがデザインを担当。

アナログのバリー・ダーネル クリエイティブ・ディレクターは「ロンドン・オリンピック、そしてダイヤモンドジュビリーという英国にとって大きな祝祭に寄与できることを誇りに思う」とコメントした。

700ミリリットルボトルで、アルコール40度。
価格は39.5ポンド(約5,000円)。


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2012年5月15日火曜日

「違法ウオトカ、この12ヶ月で急増」——英で続発する健康被害(ジス・イズ・ノッティンガム他)

英ハイパー・ローカル・メディア「This is」が、三度に亘り違法ウオトカ(ウォッカ)事件を伝えている。


Warning over cheap booze which can blind you(ジス・イズ・ノッティンガム)

Store stocked fake vodka(同)

このうち2件はノッティンガム市で起こった事件で、どちらも小売店で違法ウオトカが販売されていることが確認された、というものだ。

シャロン・ゲイルさんは、同市内のプレミア・ジェネラル・ストアという小売店で「アーティック・アイス・ウオトカ」とラベリングされたウオトカを10本購入。
飲用後、目が回る感覚を覚え、嘔吐、そして視力が低下し、現在は度の強い眼鏡が生活に不可欠となっている。
「ショックを受けたし、死ぬのではないかと怖くなった。さらに視力を失うことも心配」とゲイルさんは違法ウオトカの恐怖を語る。

市通商基準局が調査したところ、同商品からは高濃度のメタノールが検出された。
これまで当サイトで報じてきた通り、メタノールを飲用すれば視力低下などの健康被害を受ける可能性がある。
サラ・ホールトン州通商基準局長は「この12ヶ月間、違法ウオトカが急増している。違法ウオトカの健康被害を心配しない人も多く、特にこの点を心配している」と懸念を語る。

一方、同市内のレントン・ジェネラル・ストアからは「ドロップ・ウオトカ(この商品が違法ウオトカであることは、既にジス・イズ・サセックスが報じている)」と「パッション・ウオトカ」という2種類の違法ウオトカが押収された。
市議会の特別部会は本件の検証と、同店への免許付与が適切であるかの討議を行なっているという。

Man hospitalised after drinking illegal vodka(ジス・イズ・ハル・アンド・イーストライディング)

また、西ヨークシャー州グールでは12日、違法ウオトカを飲用した男性が入院、集中治療を受けるという事態が発生し、所轄のハンバーサイド警察が注意を呼び掛けている。
本件を担当するデイビッド・ブレイスミス警視は「違法ウオトカは強い香りをつける傾向がある。マニキュア用除光液のような香りを感じたら、違法製品であることを疑ってほしい」と違法ウオトカの特徴を説明する。


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2012年5月14日月曜日

ビーム、CSOにフィンク副社長——WR買収を指揮(WSJオリジナル記事)

米酒造大手のビームは10日、ニコラス・フィンク上席副社長(写真)を最高戦略責任者(CSO)に兼任する人事を発表した。
日本で言うところの1兆円企業を目指す同社において、戦略計画の立案や経営のイニシアティブを執る。

フィンクCSOはノースウェスタン大学法学部で博士号を取得。
在学中には仏グランゼコールであるパリ国際関係学院にも留学した。
卒業後は企業法務の専門家となり、ベル・ボイド・ロイド法律事務所(現K&Lゲイツ、東京にも事務所を持つグローバルな法律事務所)においては合併や買収、公的融資、ベンチャーキャピタル関連のコンサルティングを行なう。

ビームには2006年に入社し法務顧問、2009年クルボアジェ・フォーティーズワイン上席ブランドディレクター、2010年ビーム・カナダ マネージング・ディレクターを歴任。
上席副社長就任後はホワイト・ロック・ディスティラリーズ(WR)の買収を指揮した。

マシュー・シャトック社長兼CEOは、「成長戦略を継続し市場の期待以上のパフォーマンスを見せているビームにとって、フィンクはリーダーにふさわしい人間だ」とコメントした。

プレスリリース


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2012年5月13日日曜日

フォアローゼス「リミテッド・エディション2012」をリリース(シガーアシフィオナード)

バーボン・ウイスキー「フォアローゼス」は、「リミテッド・エディション2012」をリリースする。
リミテッド・エディション・シリーズは2009年より毎年リリースされている限定版商品。

Four Roses Releases a Spicy, Limited Edition Bourbon(シガーアシフィオナード)

熟成年数は12年で、OESKと呼ばれるレシピコードに基づき生産される。
OESKとは「フォアローゼス蒸溜所で生産された(=O)」、「マッシュビル(粉砕された原料)の内訳はコーン=75%、ライ=20%、モルト=5%(=E)」、「ストレートウイスキー(=S)」、「スパイシーでフルボディ(=K)」のこと。
同蒸溜所には他にOBSVやOESOなど、10種類のレシピコードが定められている。

販売本数は4000本。
なお、元記事では「永年、フォアローゼスのストレート・ウイスキーは海外とケンタッキー州、インディアナ州でしか販売されなかった。リミテッド・エディション2012は合衆国内(おそらく全域)で販売される」とある。
日本版ウィキペディアにも同様の記述があることから、フォアローゼスの歴史に新たな1ページを刻む商品となるかもしれない。


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2012年5月12日土曜日

傷痍軍人の登山隊、エベレスト登頂を断念——スポンサーはグレンフィディック(テレグラフ)

昨日お伝えした、英国の傷痍軍人たちによるエベレスト頂上へのアタックは、温暖な気候から種々の危険が懸念されたため、登頂が断念された。
この登山は、シングルモルト・ウイスキー「グレンフィディック」がスポンサーとなり、頂上でグレンフィディックをテイスティングする、という計画が立てられていた。

Walking with the Wounded inspires pioneering spirit(テレグラフ)

Martin Hewitt
リーダーのヒューイット大尉(登山隊
の公式ホームページより)
登山隊は5名で構成された。
リーダーであるマーティン・ヒューイット大尉は、アフガニスタンでの銃撃戦で右腕が麻痺。
その後、世界8位の標高であるヒマラヤのマナスルに身体障害者として初めて登頂に成功した。
「(エベレストの気候は)あまりに死の危険が大きかった(同大尉)」
10ヶ月間の準備を経て登頂に挑んだが、残念ながら天気が味方をしてくれなかった。
温暖な気候は「死のトラップ」と呼ばれており、雪崩や氷塊・岩石の崩落などの危険があるという。

ヘンリー英王子は登頂断念のニュースに際し、滞在中のワシントンから次のようにメッセージを送った。
「異常に温暖な気候から登頂を断念しなければならなくなったことに対し、残念に感じている。しかし、彼らが頂上を目指した事実は驚くべきことであることに変わりない」
また、グレンフィディックを生産するウィリアム・グラント&サンズ(英)のチャールズ・ゴードン副会長は「『登る(climb)』ことは止めたけれど、『上る(rise)』ことは終わらない」と登山隊を激励した。


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世界最高峰でグレンフィディックをテイスティング(グローサー)

2012年5月11日金曜日

世界最高峰でグレンフィディックをテイスティング(グローサー)

きのう10日(現地時間)、英国の傷痍軍人たちがエベレストへの登頂にアタックした。
傷痍軍人たちの社会復帰を支援する慈善団体により企画されたものだが、この登頂にはシングルモルト・ウイスキー「グレンフィディック」が持ち込まれた。
世界で最も高いところでの、ウイスキーのテイスティング記録を樹立するためだ。

Sky is (almost) the limit for record-breaking Glenfiddich tasting(グローサー)

この数日、頂上へのアタックが何度か試みられたが、悪天候により成功しなかった。
10日のアタックが最後の挑戦となるという。

なお、今回持ち込まれたグレンフィディックはベーシックな「12年」、「15年」、「18年」、そして最近リリースされた「19年マデイラ・カスク・フィニッシュ」。

本記事を制作している今は、登頂に成功したか否かの結果は出ているはずだが、今のところ情報は入ってきていない。
判明し次第、当サイト、あるいはツイッターにて報告したい。

2012年5月10日木曜日

メーカーズマークがディアジオ・クエルボに勝訴——封蝋の意匠権問題で(USAトゥデイ)

メーカーズマーク(左)とホセクエルボ・
リゼルヴァ(右)
赤い封蝋はバーボン・ウイスキー特有の意匠である——バーボン・ウイスキー「メーカーズマーク」がテキーラ「ホセクエルボ(クエルボ)・リゼルヴァ」の販売差し止めを求めていた裁判で、米連邦巡回控訴審は9日、メーカーズマークの訴えを認める判決を下した。
2001年に発売されたホセクエルボ・リゼルヴァがメーカーズマークと同様に赤い封蝋を施していたことから、クエルボと販社の北米ディアジオを相手に訴えていたもの。
2010年に下された1審では、メーカーズマークが敗訴していた。

クエルボは裁判の開始直後にボトルの封蝋を止め、現在発売されているものは(少なくとも米国においては)通常のストレートエッジのシールになっている。
ディアジオは今回の判決に対し、「失望している」という声明を発表した。

Maker's Mark bourbon wins right to dripping wax seal(USAトゥデイ)


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2012年5月9日水曜日

マッカランがトラベル・リテールの新商品をリリース(DFNI)

シングルモルト・ウイスキーのマッカランは、トラベル・リテール(用語解説参照)限定シリーズ「1824コレクション」の3作目として「MMXII(写真、ローマ数字で2012)」をリリースする。
1824はマッカラン創業の年であり、販売数も1824本限定。

The Macallan unveils travel-retail exclusive(DFNI)

オロロソ・シェリー樽で熟成したもので、特製のクリスタル・デカンタに収められる。
なお、同商品は先日取り上げたコニャック「カミュ・キュヴェ3.140」と同じく、展示会「TFWAアジア・パシフィック2012(世界免税協会主催)」で発表されるという。
TFWAアジア・パシフィックはシンガポールで5月13日〜17日に開催される。


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2012年5月8日火曜日

多くの蒸溜所を抱える街、ニューヨーク(CBS)

筆者も初めて知ったが、米・ニューヨーク市内には26の蒸溜所がある。
同市におけるスピリッツ産業の歴史は古いというが、2007年にファーム・ディスティラリー法(州法)が公布、後に施行されたことにより、数の増加に拍車がかかった。
蒸溜免許税を年間5万ドルから1万5千ドルに引き下げる、という法律だったためだ。
「(同法の施行で)この種のビジネスに、より容易にアクセスできるようになった」と話すのはニューヨーク・ディスティリング・カンパニーのアレン・カッツ副社長。
同社は昨年12月にブルックリン区で創業したばかりだ。

Distilleries In New York Becoming More Common After Licensing Fee Cut(CBS)

ニューヨーク・ディスティリング・カンパニーが持つポットスティルはドイツ製だが、他の設備は全てお手製だという。
ここで2種類のジンとウイスキーを生産する。

一方、同じブルックリン区に所在するインダストリー・シティ蒸留所はてん菜糖を原料としたウオトカ(ウォッカ)を生産する。
「週に200〜250本、ボトリングしている。蒸溜はアルコール95.6%に精製した後、40%になるまで加水し、販売する」と説明するのは同社のピーター・サイモン氏。

26の蒸溜所のうち、上記2社を含む12の蒸溜所がブルックリン区にある。
ほか、13の蒸溜所はマンハッタン区、残る1つはブロンクス区にあるというから、まさにニューヨークのど真ん中で日々、スピリッツがつくられているのだ。


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2012年5月6日日曜日

「バンクーバー国際テキーラエクスポ」、12日に開催(バンクーバー・サン)

5月12日、カナダ・バンクーバーで「バンクーバー国際テキーラエクスポ」が開催される。
今回が初めての開催だ。

Tequila expo celebrates Mexico's wild spirit(バンクーバー・サン)
http://www.vancouversun.com/life/Tequila+expo+celebrates+Mexico+wild+spirit/6572213/story.html

バンクーバー国際テキーラ
エクスポのロゴ
近年、セレブリティの間でテキーラの人気は高く、地位も向上しているところであるが、安物のテキーラの影響から「強い酒」、「二日酔いする」というイメージも拭えていない。
テキーラエクスポ実行委員であるミルコ・モーハックさんらは、それを肌で感じ、今回のイベントを発案したという。
「テキーラエクスポではボトルの販売も行なうが、来場者は購入する前にテイスティングできる。これはよい機会ではないかと思う(モーハックさん)」
およそ60種類のテキーラが用意され、例えばドンフリオ・レアルは450カナダドル(約3万6千円)で販売される(日本では4万円台後半〜6万円で小売されている)。
もちろん、これもテイスティングが可能だ。

イベントの目的のひとつは、バンクーバーが所在するブリティッシュコロンビア州において、より多くの種類の、そして良品と呼べるテキーラを増やすことだという。
「テキーラはブリティッシュコロンビア州で2000万カナダドル(約16億円)を生み出す産業だ。しかし、それはもっと増やすことができる」と語るのはスポンサーであるレガシー・リカー・ストアのダリル・ラム ゼネラルマネージャー。

開催日時は5月12日18時〜21時(現地時間)。
場所はバンクーバー・コンベンションセンター。
チケットは65カナダドル(約5,200円)で、10枚の引換券がついている。
この引換券でテイスティングが可能、追加料金を支払えば新たに引換券を入手できる。


(あす7日は更新を停止します)

2012年5月5日土曜日

グランツ社、トップが交代(ヘラルド・スコットランド)

英酒造大手ウィリアム・グラント&サンズ(グランツ社)は、ピーター・ゴードン会長が退任し、後任にピーター氏のいとこ、グレン・ゴードン氏が就任すると発表した。
両氏とも、創業者であるウィリアム・グラントの玄孫。

Ex-William Grant MD gets new role(ヘラルド・スコットランド)


グレン新会長は90年代に同社マネージング・ディレクターを務めた経験を持つ。
また、ピーター氏は今後もノンエグゼクティブ・チェアマン(名誉会長、ないしは、代表権のない会長か)として取締役のポジションに留まるという。
元記事によれば、グレン新会長は"immediately(ただちに)"役職に就くということから、5月1日付で会長に就いたと思われる。

ピーター前会長は退任にあたり「4年間、会社のみんなと共に歩み、努力した結果を残してこれたことをとても誇りに思う。私とグレンが継ぎ目なく業務を引き継ぐことによって、これまで同様に仕事を続け、ブランド力を強化していくことが確実となる」とコメントした。
またグレン新会長は「ピーターが4年間、ビジネスの推進に力と情熱を捧げてくれたことに感謝したい。彼は、これからも取締役会において、私やステラ・デイビッド(最高経営責任者)ら経営陣をサポートしてくれる。このことにより、我々の持つポートフォリオの価値を構築し、独立系企業、家族経営企業としての立場を維持していくことができるだろう」と前会長への謝辞とこれからの展望を述べた。

同社は昨年10月の決算で、1億3240万ポンド(約170億円)の営業利益をあげ、これは前年比で28%増という数字になる。
グレン新会長にとって、ヨーロッパの金融不安が続く中、この数字をいかに維持し、向上させていくかが課題となるだろう。

今回の人事による、同社の経営陣の顔ぶれは以下の通り。
取締役会長=グレン・ゴードン
取締役副会長=ハヴィエル・フェラン、チャールズ・ゴードン
最高経営責任者=ステラ・デイビッド
最高財務責任者=ダーミッド・ストレイン
取締役=ピーター・ゴードン(前会長、ノンエクゼクティブ・チェアマン)、ファーガス・チェンバレン、ロバート・ポレット、イアン・ネイピア


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2012年5月4日金曜日

ディアジオ、ビームが四半期決算発表(スコッツマン他)

酒類コングロマリットのディアジオ(英)は3日、第3四半期の決算を発表した。

Asia’s thirst for Diageo whisky offsets European sales dip(スコッツマン)

元記事、ならびに同社のホームページに売上高、利益の具体額は明記されていないが、前期比で6%、売上を伸ばしたという。
また、経済が停滞気味のヨーロッパ地域は売上で1%の伸び率だった一方、アフリカ、中南米、アジアでは2桁成長を見せた。
なお、北米の伸び率は5%だった。


一方、ビーム(米)も同日、第1四半期決算を発表した。

Beam 1Q profit slips but tops Wall St. view(CBS)

売上高(単体)は5億3380万USドル(約428億円)で前期比2%増。
地域別の売上は、どの地域も2桁の伸び(前期比)を見せているが、ディアジオと異なりヨーロッパ地域に中東、アフリカの売上も加えて算出されているため、一概に比較できない。
また、コニャック「クルボアジェ」が前期比41%の売上増となった。


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2012年5月3日木曜日

おつまみいらず?の「スモークサーモンウオトカ」(AMOG他)

米・アラスカ州に、アラスカ蒸溜所というスピリッツのメーカーがある。
フレーバード・ウオトカ(ウォッカ)を中心に生産しているが、そのラインナップには「樺の木のシロップウオトカ」や「雑草ウオトカ」、さらには「大麻ウオトカ」(当然、当局の承認を受けている)など、ユニークな商品が並ぶ。
そして、最近リリースされたのが「スモーク(ド)サーモンウオトカ」(写真)だ。

Smoked Salmon Vodka – There’s Something Fishy About This Drink(AMOG)

スモークサーモン風味のウォッカ、サラ・ペイリンらを輩出したアラスカの恵み(GIGAMEN)

風味づけされるサーモンはもちろんアラスカ産だが、その他の原料も地元のものが使われる。
グレーンはデルタ・ジャンクション、ポテトはマタヌスカ−スシトナ渓谷、そしてプリンス・ウィリアム湾にある氷河の氷が仕込水として使われているという。

ボトルのデザインはサーモンを意識してピンクを基調とし、またウオトカの色はロゼワインのような色合い。
フレーバー、というより臭いについてだが、GIGAMENによると「生臭さを消すことが一番の課題」だったことから、サーモンのエキスのみを抽出する方法が取られた。
この点、AMOGも「魚臭さがほとんどない」という評価をしている。

スモークサーモンウオトカを用いたカクテルも考案されており、一方で、パスタのクリームソースの材料として使った人もいるようだ(ともにリンク先参照)。

価格は35.99ドル(約2,890円)。
ただ、米国内の17州とオンラインストア(米国内のみの発送)でしか購入できないのが残念なところ。


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2012年5月2日水曜日

英国大手小売店がスウェディッシュ・ウイスキーの販売を開始(ウイスキーマガジン)

英国のウイスキー専門店「ザ・ウイスキー・ショップ」が、スウェディッシュ・ウイスキー「マクミラ」(写真)の取扱を開始する。

Swedish whisky at national retail chain in the UK(ウイスキーマガジン)

ザ・ウイスキー・ショップは、南はイングランド・ブライトンから北はスコットランド・インヴァネスまで19店舗を展開する、英国最大規模のウイスキー専門店。
一方、マクミラはスウェーデンで唯一のシングルモルト・ウイスキーで、これまでも英国に輸出されていたが、ほとんどが小規模販売店での取扱だったという。

マクミラのリサ・コリンズ英国担当マネージャーは「ザ・ウイスキー・ショップがマクミラの在庫を置いてくれることで、多くの英国内のウイスキー愛好家に届けられることになる」と喜びを語る。
また、ザ・ウイスキー・ショップのアンドリュー・トランス取締役は「マクミラのクオリティには感銘を受けたし、これをお客様にお届けできることを楽しみにしている」とコメントした。

「マクミラ・スペシャル03」と「マクミラ・スペシャル04」はザ・ウイスキー・ショップの中でも大規模店舗およびオンラインショップのみの販売だが、「マクミラ1stエディション」は全店で取り扱われる。


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2012年5月1日火曜日

カミュ、「キュヴェ3.140」をリリース(ムーディ・レポート)

コニャック・ブランドのカミュ(仏)は新作「キュヴェ3.140」を、シンガポールで開催される展示会「TFWAアジア・パシフィック2012(世界免税協会主催)」において発表する。
同ブランドの5代目、シリル・カミュ代表による「マスターピース・コレクション」の4作目となる。

Camus Cognac to reveal fourth Cuvée 3.140 Masterpiece Collection(ムーディ・レポート)http://www.moodiereport.com/document.php?c_id=31&doc_id=30868

今回デキャンティングされるのは、65年グランド・シャンパーニュ、39年プティ・シャンパーニュ、そして36年ボン・ボワの3種。
価格は明らかではないが、950本限定で世界的にリリースされる。

またパッケージにも演出がなされ、彫刻家セルジュ・マンソー氏が制作したクリスタル・バカラ・デキャンタを用い、イタリア産革に24カラットの金で装飾が施されたケースに収められる。
(リンク先に画像あり)

なお同商品が発表されるTFWAアジア・パシフィックは、5月13日〜17日に開催される。