2012年12月30日日曜日

ロシア企業、ウオトカに「江南スタイル」商標登録へ――PSY氏は静観の構えか(RT他)

 ロシア企業ウーボ(Woobo)インターナショナルが、「オッパ、江南(カンナム)スタイル」の商標登録を米国、ロシアで進めている。ウオトカ(ウォッカ)、ジュース等の飲料に使用する方針。しかし、同フレーズは韓国のアーティストPSY氏(サイ氏、写真)が歌う曲のタイトル、歌詞であり、プロモーションビデオがユーチューブで10億回再生されている。両者は無関係であり、PSY氏の対応が注目されている。


Russia to produce “Oppah, Gangnam Style” vodka if Psy agrees(RT)
Gangnam-Style Vodka Coming Soon From Russian Company(ハフィントンポスト)
http://www.huffingtonpost.com/2012/12/27/gangnam-style-vodka_n_2370226.html

 ウーボは、米国では9月に、ロシアでは今月、申請を行なった。一方、PSY氏の所属事務所YGエンタテインメントも、8月に米国において商標登録申請している。ただYGエンタテインメントは、玩具、衣料品など多岐にわたるカテゴリーで申請しながら、飲料品については登録項目に加えなかった模様。

 ロシアの法律家、イリーナ・トルビエワ氏によると、PSY氏の同意がない限りロシアでの商標登録は難しいという。しかし、情報誌「スターズ&ブランズ」のワジム・コルミリツィン編集長は「視聴者、ユーザーは、曲のタイトルとブランド名、あるいは歌詞と商品との間を等号で結びつけることはしない」という見解を示す。

 また、ウオトカの江南スタイルが持つポテンシャルについて、広告代理店レジェンドのアントン・コロブコフ−ゼムリャンスキー(Zemlyansky)氏は以下のようにコメントする。
「最近になって、ビデオの人気は落ちている。これで儲けようとしても非効率だ。また、商標登録が完了するまで1年かかる。その頃には(江南スタイルは)忘れられているだろう。もし、PSY氏の人気があと2〜3年もつならば、ウオトカだけでなく、記念品や服など、なんでも発売できる」

 米国では、テネシー州の男性が11月、「江南スタイル・チキン」「江南スタイル・ホットウイングス(手羽先)」の商標登録を申請した。このとき、PSY氏は提訴しないことを明言している。


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