2014年4月3日木曜日

グランツ社の奨学金プログラム、19歳の青年を選出(ドリンクスビジネス)

 スコッチ・シングルモルト、ブレンデッド・ウイスキーを生産するウィリアムグラント&サンズ(英スコットランド、グランツ社)は、「イアン・マレー・スカラシップ」という奨学金プログラムを開始した。昨年亡くなった、イアン・マレー・リテールマネージャーの遺志・遺産を受け継ぐ趣旨で始まったもの。奨学生はグランツ社、ならびに、関連会社でウイスキーについてを学び、将来のウイスキー産業を担う若い世代を育成する。

 第1回の奨学生は今年1月、審査が行われ、イングランド・ウェストミッドランズ出身のジェロム・マークス-ガードナーさんが選ばれた。弱冠19歳の青年だ。

 マークス-ガードナーさんを選んだ理由について、審査を行ったカーステン・グラント・ミクル氏(5世代目にあたるウィリアム・グラントの子孫)は、次のようにコメントしている。
「彼はプログラムをフルに活用できるだけの情熱を持ち、勝者となるにふさわしかった。彼自身、(酒は)家業であり、私は彼に、我々の家業に関わってもらいたいと思った」

 カーステン氏のコメントにあるとおり、マークス-ガードナーさんの家族はニコルス&パークスという酒類小売業を営んでいる。小さい頃から酒に近い環境にあり、知識の豊富さやテイスティングの正確さ、さらに酒をつくり売ることへの情熱が審査員に好印象を与えたようだ。

 マークス-ガードナーさんは、すでにグランツ社やその子会社である販社ファーストドリンクスで働きながらウイスキーを学んでいる。また、酒類業界の資格であるWSET(リンク参照)レベル1・2取得も目指す。

「彼(イアン・マレー氏)は、市場が何に注目しているかを判別するという、非常に優れた才能を持っていた。私は彼のようになりたい。今回のスカラシップによってスキルを上げるチャンスを得たわけで、これは私の商売の価値を上げるものだ」とは、マークス-ガードナーさんの弁。

 もしかしたら将来、ウイスキーの先端を伝道する人として、マークス-ガードナーさんは世界に、そして日本にも訪れるのかもしれない。

※英国では、家庭内で保護者が管理する下であれば、5歳から飲酒が可能。酒類を購入できる最低年齢は18歳で、今回のプログラム応募資格は18〜30歳だった。

19-YEAR OLD SCOOPS WHISKY SCHOLARSHIP(ドリンクスビジネス)


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2014年4月2日水曜日

NCAAバスケ大会で「バーボン」vs「ビール」対決――ケンタッキー/ウィスコンシン両州知事が「賭け」(クーリエジャーナル)

 全米大学体育協会(NCAA)男子バスケットボール選手権の準決勝が今週5日、行われる。そのうち1試合は、ケンタッキー大学”ワイルドキャッツ”対ウィスコンシン大学”バジャーズ”のカード。この対決を前に、コートの外にも注目が集まっている。というのも、両チームの地元州知事がそれぞれ「バーボン・ウイスキー」「ビール」という地元特産品を賭けているのだ。

Governors wager beer, bourbon on Kentucky-Wisconsin(クーリエジャーナル)
http://www.courier-journal.com/story/sports/college/kentucky/2014/04/01/governors-wager-beer-bourbon-kentucky-wisconsin/7165197/

 『クーリエジャーナル』によると、ケンタッキー大が勝った場合はスティーブ・べシャー・ケンタッキー州知事からスコット・ウォーカー・ウィスコンシン州知事に「完璧なケンタッキー・バーボン・バー」を贈る(おそらくバーボンとグラスなどの器材一式ではないかと思われる)。逆の場合は、ウォーカー州知事がビール、ブラットブルスト(豚のソーセージ)、チーズをベシャー州知事へ贈るのだという。負けた方が贈るべきようにも感じられるが、勝ったことで相手の健闘を称える、あるいは逆に、相手の土地へ「攻めこむ」などの意味合いがあるのかもしれない。

 ベシャー・ケンタッキー州知事は「ワイルドキャッツは今年、彼らができるベストなプレイをしてきた。だから、4強に残った。ジョン・カリパリ(ケンタッキー大)とボー・ライアン(ウィスコンシン大)という2人の素晴らしいコーチの対決を見られるのは、本当に楽しみ。だが、ケンタッキーがバジャーズを上回っているのは、明らかだ」と自信を見せる。

 一方、ウォーカー・ウィスコンシン州知事も「今シーズンのバジャーズはアン”ボー”リーバボーだ」と、ライアン・コーチのファーストネームとアンビリーバボーを掛けた上で、次のようにコメントしている。
「2つの素晴らしいチームと、それぞれの素晴らしいファンによってなされる今回の対決は、記録に残ることだろう。ライアンというリーダーの下に、非常に優秀な才能を持ったプレイヤーが集まった。バジャーズの持つ勢いとスキルは、必ずやケンタッキー大を抑え、決勝へ進む」

 米国はプロだけでなく大学スポーツも盛んで、NCAA大会は日本の高校野球のような人気を得ている。各大学の地元からの応援も熱狂的だ。バーボンとビール、どちらが勝つか、それぞれの州のファンが固唾を飲んで成り行きを見守っていることだろう。


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2014年4月1日火曜日

【お知らせ】きょうの記事について

 きょう掲載の記事「G&M『コニサーズチョイス・森伊蔵』をリリース――業務提携を記念して」はエイプリルフールネタでした。

 毎年くだらないことしてすみません。でも、もうネタ切れです……来年はできないかも……

G&M「コニサーズチョイス・森伊蔵」をリリース――業務提携を記念して

「コニサーズチョイス・森伊蔵
1991・シェリーウッドフィニ
ッシュ」のラベル写真(クリッ
クすると拡大)
 ボトラー大手のゴードン&マクファイル(英スコットランド、G&M)は1日、焼酎メーカーの森伊蔵酒造(鹿児島)と業務提携することで合意したと発表した。日欧双方でのマーケティング面での協力や技術面での交流を進めていくという。

 G&Mは1895年創業で、スコッチ・シングルモルトのボトリングを主業とするほか、ベンロマック蒸留所の親会社でもある。一方、森伊蔵酒造は1885年創業で、2000年頃から芋焼酎「森伊蔵」が人気に。ネットオークションでは定価を1万円以上超える価格で取引されている。

 G&Mのルーフル・リプイエ・ブランディングディレクターは、次のようにコメントした。
「ジャパニーズ・スピリッツのトップブランドである森伊蔵と共に仕事ができることを、とてもエキサイティングに感じている。様々な方法を通してヨーロッパの消費者に芋焼酎の素晴らしさを伝えたいし、森伊蔵にとっても我々とジョイントすることで新たな酒づくりのエッセンスを得てもらえれば、と思う」

 また、今回の業務提携を記念し、G&Mは「コニサーズチョイス・森伊蔵1991・シェリーウッドフィニッシュ」をリリースする。森伊蔵の伝統的製法であるかめ壺での3年熟成を経た後、シェリー樽熟成させたもの。なお、原酒は森伊蔵酒造がG&Mに販売・譲渡したものではなく、リプイエ・ディレクターが個人的に保有していたものだという。
「私は学生時代に日本に留学していたが、そのとき森伊蔵の酒蔵に体験入門した。アーティザナルな製法と味に惹かれて原酒を購入したのだ。カスク1個分を満たせる量を購入するのは、当時、若かった私としては大きな決断だったが、今回、消費者の皆様にお披露目することができ、喜びを感じている」

 同商品は700ミリリットルボトルでアルコール=46%、150本の限定販売で10〜20本が日本に流通する予定。


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2014年3月6日木曜日

サントリーのインド進出、その課題とは(日経他)

 インド酒造ラディコカイタンが設立する販社にサントリーも参加すると、複数メディアが報じた。インド紙タイムズオブインディアはサントリーが500クローレ(約84億円)を出資し26%の株式を取得すると報道、日本経済新聞(日経)の記事は100億円前後、20%超の出資としている。

 設立される新会社はラディコカイタンが生産するウオトカ(ウォッカ)「マジックモーメンツ」、ウイスキー「8PM」(写真)、ブランデー「オールドアドミラル」のインド国内での流通を担当。以上のブランドから見込まれる販売額は年間2000クローレ(約330億円)に上る。すでにラディコカイタンはサントリーのブレンデッド・ウイスキー、シングルモルト・ウイスキーの代理店であるが、サントリーとしては流通、マーケティングに関与することで中間層にも商品を訴求したい意向と見られる。

 日本・インドの間では2011年に経済連携協定(EPA)が発効し、アルコールを含む飲食料品は関税撤廃の対象となっている。一方で、EUとインド間の自由貿易協定(FTA)は現在交渉中、本サイト調べでは米国との協定・交渉は確認できないことから、出資が実現すればサントリーがインド市場をリードする可能性が生まれる。

 ただし、全てが順風満帆なわけではない。

 日経の報道では「ウイスキーを核としたラディコ(カイタン)の事業モデルが、サントリーが進めるグローバル戦略と親和性が高いと判断したもようだ」としている。インドはかつて大英帝国の支配下にあったことから、現在でもウイスキーの人気が高く、ビーム買収などに代表されるサントリーのグローバル戦略において要衝となることは事実だ。

 しかし、インドではスコッチ・ウイスキー、バーボン・ウイスキー、あるいはジャパニーズ・ウイスキーのようにモルトなどの穀物を原料としたウイスキーは一般的ではない。そのようなウイスキーは価格が高く、また前述のとおり輸入品となると高い関税(スコッチ・ウイスキーの輸入関税は150%)が課されるからだ。そのため、インド国内で流通するウイスキーは糖蜜が主原料となっているものがメジャーである。

 よって、サントリーが現実に出資した場合、経営戦略の幅が広がり新たなポテンシャルも生まれる一方、これまでの市場とは異なるマーケティングが求められる、といえるだろう。

サントリー インド洋酒会社に出資へ(日本経済新聞/紙面参照のためリンクなし)
Suntory readies Rs 500 crore swig of Radico brands(タイムズオブインディア)


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サントリー、インド酒造企業に資本参加か?――同国紙が報道(ビジネススタンダード)

2014年3月5日水曜日

スコットランド紙、NHK朝の連ドラ『マッサン』配役を報道(ヘラルドスコットランド)

Masataka and Rita 1920
ドラマのモデルとなる竹鶴夫妻(ニ
ッカ・オフィシャルサイトより)
 NHKは4日、9月からスタートする連続テレビ小説『マッサン』のメインキャストを発表した。ニッカウヰスキー創業者である竹鶴政孝をモデルにした「亀山政春」役には玉山鉄二さん、リタ夫人をモデルにした「エリー」役はシャーロット・ケイト・フォックスさんが演じる。

 本ドラマは竹鶴夫妻が主人公ということで、ウイスキー、そしてスコットランドについても取り上げると見られ、スコットランド紙『ヘラルドスコットランド』がこのドラマに関する記事を発信している。

 まず、3日付の記事ではNHK朝の連ドラを「半年間に亘り数千万人が視聴する、朝食時の15分ドラマ」と紹介。この時点ではメインキャスト発表前だったことから、英語と日本語、さらに大阪弁を話すことができ、歌も上手い女優をNHKが探していると報じた。また、「日本では、役にはまる女優を探すことは不可能で、日本人パート、ヨーロッパ人パートに分けてキャスティングされる、と報道されている」とも触れている。

 メインキャスト発表後の5日付記事では「米国人女優が、ウイスキーを日本にもたらしたスコットランド人を演じる」と題した記事を発信。一見、皮肉を感じさせるタイトルだが、リード文で「日本のテレビ局は、日いづる国にウイスキーをもたらしたスコットランド人を演じられる女優を、ついに見つけた」と書き出している。また本文中でも、フォックスさんがスコットランド人の血を引いていることを説明しており、悪意や嫌悪感の上で書かれた記事では無いようだ。

 日本のウイスキーコニサー、ウイスキーアドヴォケートが待ちわびるドラマ『マッサン』。今後、発表されるであろうほかの配役や、本編放送を期待したい。

TV chiefs hunt for star to play Scot who gave Japan whisky(ヘラルドスコットランド)
US actress to play Scot who brought whisky to Japan(同)


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『コールガールの秘密日記』著者、インヴァネス・ウイスキー・フェスの大使に(STV)

2014年3月4日火曜日

バカルディ、アメリカン・ウイスキー買収に虎視眈々――シャーリーCEOが英紙に示唆(スピリッツビジネス)

Mr. Shirley バカルディ(英領バミューダ諸島)のエド・シャーリーCEO(写真)は先月、「(我々のポートフォリオの)隙間となっているのはバーボンとライ(・ウイスキー)だ」と明言し、同社がアメリカン・ウイスキーのブランド取得へ踏み切る可能性を示唆した。英紙テレグラフの取材に答えたもの。

 シャーリーCEOは「マルティニ、デュワーズ、ボンベイサファイア、そしてグレイグースでお見せしたように、我々は各ブランドとの経営統合を行うことで成績をあげてきた。我々が何かを為すことが正しいならば、それをするまでだ」と続けてコメントしている。

 元記事では、1月にサントリーがビーム(米)を買収した際の「今後、酒類業界の再編が進む」といった識者の観測を併せて記している。バカルディもサントリーと同じく非上場企業(※)であり、さらなる拡大を進めることで酒類市場でのプレゼンス(影響力)確保を目論んでいるものと見られる。

 なお、コメントにあるとおり同社は現在、ラム、ウオトカ(ウォッカ)、ジン、テキーラ、スパークリングワイン、ベルモット、スコッチ・ウイスキー(ブレンデッド、シングルモルト)、コニャックなどのブランドを保有している。

※ただし、サントリーグループのひとつであるサントリー食品インターナショナルは昨年、東証1部に上場している。

BACARDI CEO HINTS AT BOURBON BRAND ACQUISITION(スピリッツビジネス)


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