2013年3月4日月曜日

ロッホローモンドを保有するBulloch家、ビジネスを手放す――売却先は不明(スカイニュース他)

Scotch Whisky Distillery tours apology 英メディアは、ロッホローモンド蒸留所(写真)、グレンスコシア蒸留所などを保有する英スコットランドのSandy Bulloch(サンディ・バロッホ/ブロック)氏が、ビジネスを売却したと報道している。売却先は明らかになっていないが、香港上海銀行(英)が仲介し、売却額は数千万ポンド(少なくとも14億円以上)に上ると見られる。

Loch Lomond Backers To Toast Takeover Deal(スカイニュース)
ロッホローモンドとグレンスコシアの売却話が浮上(スコッチ文化研究所)
http://scotchclub.org/index.php/news/9216

 Bulloch家の歴史は、1842年にGabriel(ガブリエル)Bullochがグラスゴーで卸売商を始めたことに遡る。このときガブリエルと共にビジネスを興したのが、後にブレンデッド・ウイスキー「デュワーズ」を創業する、J・H・デュワーだ。ロッホローモンド蒸留所は1985年に買収。1993年、グレーン・プラント建設に1550万ポンド(約26億円、当時レート)を投じ、1999年にはグレンスコシア蒸留所の操業を再開した。ウイスキービジネスの他には、ウオトカ・ブランド「グレン」を保有し、こちらは英国で2位のシェアを持つ。

 2011年3月期決算では、売上高が1830万ポンド(約24億円、同)となったが、20万ポンド(約2640万円、同)の税引き後損失を計上している(※)。そのため、需要が高まっている中で自己の保有のまま損失を被るより、生産性を高めることができる他社に売却したことが得策と、サンディ氏が結論を出したとも推測できる。

※業績のソースはスカイニュースによる。グレンスコシアなどの売上もロッホローモンドの業績に反映されているのか、別に持株会社等が存在するのかは不明。


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