2013年2月2日土曜日

ウルフバーン蒸留所、操業開始――136年振りの復活(ジョン・オ・グロート・ジャーナル)

 グレートブリテン島最北の街、サーソーで136年ぶりにウイスキー生産が復活した――ウルフバーン蒸留所(英スコットランド)は30日、初となる樽詰めを行ない、シェーン・フレーザー・ディスティラリーマネージャーが「1」と刻印されたオーク樽に、樽栓を打ち込んだ(元記事リンク先に画像あり)。

Whisky makers toast first Wolfburn cask(ジョン・オ・グロート・ジャーナル)
http://www.johnogroat-journal.co.uk/News/Whisky-makers-toast-first-Wolfburn-cask-31012013.htm

 同蒸留所は元々、1821年にウィリアム・スミスが建設し、1877年に閉鎖するまでスミス家によって操業されてきた。最盛期はサーソーのあるケイスネス郡の中で、最大の蒸留所だったという。現在でも、新たな蒸留所の近隣に当時の遺構が残っており、仕込水は新旧とも同じものを利用する。

 「新」ウルフバーン蒸留所開設は、有志のコンソーシアム(共同体、組合)によって進められ、昨年6月に建設許可を取得。8月に着工し、12月には(おそらくポットスティルなどの)設備据付が完了した。現在は3人のスタッフで操業するが商品のリリース以後は、雇用を拡大していく方針。また、新蒸留所が完成、稼働したことにより、「グレートブリテン島最北の蒸留所」はこれまでのオールドプルトニー蒸留所から、ウルフバーンに遷ることとなった。

 今日まで、当初の計画通りに進んだといい、フレーザー・ディスティラリーマネージャーは「蒸留所が『コンセプト』から『現実』へ移り変わっていくのを見たことは、本当に素晴らしい経験となった」とコメントした。

 今回、樽詰めしたスピリッツはスコッチ・ウイスキー令に則り、少なくとも2016年まで熟成する。


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