2013年2月6日水曜日

ディアジオ、独自テキーラ・ブランド立ち上げ検討か――USL公開買付はSEBIの承認取得へ(テレグラフ・インディア他)

 酒造最大手ディアジオ(英)によるユナイテッドスピリッツ(USL、インド)買収について、インド証券取引委員会(SEBI)は5日、公開買付を認める方針を示した。ディアジオは1月に公開買付を実施する予定だったが、SEBIおよびインド競争法委員会の承認が得られておらず、延期となっていた。

 昨年11月、ディアジオはUSLを買収することで妥結し、既にUSLの親会社であるユナイテッドブルワリーズなどから27.4%の株式を取得している。今回、SEBIが公開買付を承認した理由や条件などは明らかになっていないが、ディアジオにとっては一歩前進した形だ。しかし、インド競争法委員会からの承認は未だ得られておらず、当地の市場関係者は「(引き続き)ディアジオは当局による観察に対応していかなければならない」と話している。

Sebi paves way for Diageo offer(テレグラフ・インディア)
http://www.telegraphindia.com/1130206/jsp/business/story_16527813.jsp#.URH9qVqLJgY

 一方で今年6月、ディアジオのポートフォリオから販売量世界一のテキーラ「ホセクエルボ(クエルボ)」が消えることになる。ディアジオが進めていた同ブランドの買収交渉が昨年決裂し、販売契約も更新しないことが決まったためだが、この穴埋めとして独自のテキーラ・ブランドを立ち上げる可能性が浮上した。

 ポール・ウォルシュCEOは先日開催した中間決算発表会で、交渉決裂について「クエルボというブランドを取得できなかったことは、少々残念なことだった」と振り返った。しかし、「結局のところ、買収によって業務を進めていくというのは間違った決定でもあった。より適しているのは(テキーラ・)カテゴリーに、『オーガニック』に入っていくということだ。この点については、年内に詳細を明らかにしていきたい」と独自ブランドで参入する可能性を示唆した。

 ディアジオはサントリー(大阪府)と共同でのビーム買収が取り沙汰される。この報道がなされた直後にクエルボとの交渉決裂を発表しており、ディアジオはビームが保有するテキーラ・ブランド「サウザ」を狙うとの見方が強い。中間決算発表時にはビーム買収についての言及はなかったが、当面はビーム買収と独自テキーラ・ブランド立ち上げの両輪で動いていくことも勘案される。

Diageo Hints At New Tequila Brand(シェークンニュースデイリー)

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